民泊ホストさんの実態調査
民泊賃貸スタッフによるブログ。今回は民泊賃貸会員さんに数名ご協力頂き、民泊の実態について座談会という形式でご意見を頂きました。民泊を始めたきっかけ、メリット・デメリットなどなどいろんな角度から「民泊の今」について分析してくれていますので、是非ご覧ください。
ご協力頂いた民泊ホストさんのプロフィール
ご協力頂いた民泊賃貸会員の方のプロフィールは以下のようになっています。
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
民泊サービスをはじめたきっかけについて教えてください
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
私の場合は、仕事で海外に行く機会が多いので、海外でこのホームシェアサービスを知りました。2013年春から始めているので、もうかれこれ3年弱くらいホストやっています。自宅をホームシェアで1部屋回し、土日を中心に、自分の空いた時間に宿泊予約を受け入れています。
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
きっかけは友達からの紹介です。私は、去年の夏から始めたので、まだ一年経ってないですね。Aさんと同じくホームシェア型で空いた部屋を貸し出していますが一軒家なので、私のパート出勤が無い日を基本に、主人と相談して稼働曜日を決めています。
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
私も去年の夏からスタートしました。ホストをやっている知人から聞いたのがきっかけです。私の場合は、大阪市内にアパート3部屋を保有して稼働させています。
最近の民泊事情についてどうお感じですか?
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
いやぁ。僕が始めた時は、周りの友達は「airbnb?何それ??」、「ふ~ん、ホストファミリー始めたんだ?」みたいな反応でしたが、最近は「民泊って儲かるの?」「どうやってやるの?」って自分もやりたい友達から根掘り葉掘り聞かれますね(笑)。ニュースや新聞でも【民泊】の2文字を見ない日がないくらい認知度が上がってきていますね。「コンサルやります。1時間数万で!」みたいな業者もいっぱい出てきて、民泊=儲かる投資の視点が強くなりすぎているように思いますが、どのような形式であれ、バケーションレンタルの業界が盛り上がるのは良い事だと思っています。
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
Aさん、私もブームに乗っかりましたけどね(笑)。主人の給料が上がらないご時世、初期投資がほとんどいらなくてお小遣いももらえるので、すごくいい仕組みだと思っています。まだ始めて1年経ってませんが、物件の立地がいいこともあり、稼働希望日の予約は高い稼働率で推移していますね。もう少し稼働日を増やせばパートの収入を上回るので、仕事辞めようかと(笑)。私もAさんと同じく、業界が盛り上がる事には大賛成です。
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
私もお二人の意見に賛同しますね。治安とかご近所クレームがフォーカスされる事もありますが、民泊がもたらす経済効果は絶大です。私のような自営業の人間は安定してませんので、どんどん新しい事業の種を仕込んでいかなければなりません。民泊は初期投資のコストが比較的低く、回収までのスパンが短い事業なので、これからもっと強化していこうかと考えています。まぁ、大阪は競合リスティングもエゲツないスピードで増えているので、今後は戦略的にやらないといけませんけどね。。
民泊は儲かるのか?儲からないのか?
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
う~ん、その点はどうなんでしょ。1万でも利益が出たら「儲かる」と判断する人もいれば、100万利益が出ても「あまり儲からない・・」って感じる人もいるでしょ?人によって価値観が違うので、一概には言えませんね。僕の場合は、さすがにサラリーを上回るほどの利益はありませんが、家賃は完全にペイです。稼働日が多いと、家賃に加え、彼女とのデート代+車の維持費が捻出できていますね。
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
私みたいなパート勤務の人間からすると、「儲かる」と思います。お友達にも勧めたいですね~。京都ではホストさん同士の交流会とかもあって、みんなで情報交換しながら、ワイワイやっているので、正直、楽しいですよ。
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
儲かる、儲からないで言うと、儲かると思いますね。私は転貸ではなく、3部屋購入してスタートしたので、まだ初期投資コストは回収できてませんが、部屋は自社のスタッフにやらせて、残り2部屋は代行会社にお願いしています、このペースでいくと数年内には元手が回収できる見込みですね。他の賃貸での不動産投資は何十年というスパンで考えないといけませんが、民泊は回収までのスピードが桁違いです。
民泊をやってて何かデメリットは?
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
具体的にこれがデメリットというのはありませんね。僕は本業で安定収入があり、もし万が一、稼働しなくなってしまっても、特に生活に影響はありません。英語ができるのでゲストとの交流も楽しいですしね。ありがたいことに今まで変なゲストもいません(友達の中には変なゲストに引っかかってしまった人もいますが・・)。強いて言うなら、自分一人の時間があまり取れないことでしょうか。全く苦にはなりませんが。
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
私もAさんと同じ意見です。持ち家で主人も私も仕事を持っているので、仮にいまホストを辞めても、何もデメリットは生じません。ご近所さんもホストファミリーしてるんだね~って印象で、国際的な家族・・みたいなイメージになってます。あ、一つデメリットがあるなら、私も主人もは英語ができないので、ゲストさんとのトーク内容に制限が出てくることでしょうか(笑)
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
デメリット・・。そうですね。私の場合は、事業なのでやはり稼働率の低下が心配です。今のところは順調ですが、今後はどうなるか分かりませんので、将来に対する不安はもちろんあります。まぁどんな事業もリスクはありますけどね。
民泊についてご意見があればお願いします
①都内在住30代前半男性Aさん(会社員)
はい。民泊を巡っては規制などの動きがあるようですが、あまり過度な引き締めや取り締まりはやってほしくないですね。トラブルが問題なら、そうならないようにホストが努力するように指導すればいいと思いますが、きちんと対応してないホストは自然と淘汰されますよ。あとテロの温床とか、感染症のリスクとか(笑)。そんなリスクは民泊だけを叩く理由にならないと思います。
あと、何より役所の人って民泊の実態を全然把握してないのにリスクだ住民保護だって、騒いでばかり。きちんと民泊のメリットとデメリットを把握して、リスクがあるなら、いきなり規制するではなく、検証と改善を重ねて最終判断するようにしてもらいたいですね。だって「ゲストは泊まりたい」、「ホストは泊めたい」っていう需要があるわけなので、それを頭ごなしにダメ!っのは意味が分からない。
ちょっと不満染みたコメントになってしまいましたが、【民泊関連者 VS 役所】ではなく【民泊関連者 AND 役所】のように同じ方向に向かって進んでもらえたら嬉しいです。
②京都在住40代半ば女性Bさん(パート)
私は、Aさんのような立派な意見はないのですが、今は楽しくやっているので民泊の仕組みは本当にありがたいですね。経済的なところで言うと、主人の給料はほとんど上がらないですし、私のパート収入だけだと、子供が出来た時(今はいないが、子供は諦めたわけではない)は家計が苦しくなる可能性もあるので、その時までに民泊で得た収入を貯蓄しておきたいです。すいません、あまり的を得てなくて。。
③大阪在住60代前半男性Cさん(自営業)
うん。政府が規制とか言っていますが、経済面で言うと、日本の実質賃金はずっと下がり続けていますよね。それから、年金は確実に将来減らされる・・不安ばかりが積る日本経済。こんな状態になってしまったのは、政府が無能だったからでしょ?あんた達は責任取らないでしょ?(あ、ちょっとした政府批判 笑)。
民泊は、事業で本格的にやる場合にも十分成り立つマーケット規模で、ゲストの需要とホストの供給がしっかりマッチしている【3方好し】のマーケット。事業で利潤を生めば、人手が必要なので雇用創出にもつながりますし、関連ビジネスが生まれる事で、更に雇用のすそ野が広がる。
そして、AさんやBさんのように副業でやっている方々にとっては家計の足しになっているので経済的安心感が生まれる。もし副業から本業に移行するホストが増えれば、自分で自分の雇用を生んで税金も納めてくれるわけですから、政府にとってもありがたい仕組み&誰も損しない仕組みですよね。
あと、ホテルや旅館の既存業者が一部、民泊を批判しているようですが、ホテルはホテルにしかできない付加価値要素が絶対あるはずなので、そこをブラッシュアップすれば住み分けはできると思っています。
経済的効果だけでなく、外国との文化交流・触れ合いの機会を生む要素もある民泊は、本当に誰も損しない素晴らしい仕組みだと思いますよ。
もちろん、インバウンド系のビジネスなので、為替や日本の経済状況の変化により景気の変動はあると思いますが、新しいマーケットに対して官民が一致団結して、試行錯誤を繰り返しながら良い方向に進んでもらえたら嬉しいですね。
最後に、民泊賃貸スタッフから一言
Aさん、Bさん、Cさん。この度は、座談会にご参加頂きましてありがとうございました。時間にして1時間程度と短かったですが、座談会の話の一部をご紹介させて頂きました。
今回は会社員の副業、パート主婦の副業、そして自営業(会社経営)の3つの属性に分けてそれぞれのご意見を頂きました。後半は少し白熱したコメントもありましたが、皆さん、民泊市場の可能性に大きな期待をお持ちである事は共通の認識でしたね。今後も、不定期ではありますが、民泊賃貸会員の皆さんにご協力頂きながら、「民泊ホストの今」シリーズをお届けしていきたいと思います。
それでは今後とも民泊賃貸を何卒よろしくお願いいたします。