湾岸エリアの高級タワーマンションは民泊禁止?
民泊賃貸スタッフがお送りする民泊賃貸ニュースブログ。今回は高級タワーマンションの民泊禁止事例について書かせて頂きます。既にホストをされている方なら当然ご存じのタワーマンションにおける民泊抗争。まだ民泊が注目される前までは、民泊仲介サイトに相当数のリスティングが掲載されていましたが、最近は住民や管理組合による排除活動が活発になり、その数は激減しています。
なぜ高級タワーマンションの住民は民泊に敏感なの?
高級タワーマンションは区分所有者が基本であることと、セキュリティーが最大の売りで、コンシェルジュ(日中)や警備員(24時間体制)で出入り者の管理をしているので、外国人が団体で訪れるとすぐに察知されます。更に住居者は裕福な家族世帯、現役を引退したシニア層がラグジュアリー感を求めて購入する事から、一般的なマンションやアパートに比べて部外者の出入りに対する抵抗感が強くなるのが最大の要因です。
管理組合で民泊禁止が決定された湾岸エリアのタワーマンション(一例)
東京の湾岸エリアが代表的な高級タワーマンションエリアと言えますが、実際の事例として以下ご紹介させて頂きます。東京都江東区のブリリアマーレ有明、そして東京都中央区のザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス。
ブリリアマーレ有明
マンション管理組合の理事長が掛かれているブログからの引用
知らない方も多いと思いますので、あらためてこちらで周知させていただきます。
外国人旅行客の増加に伴い、東京のホテル需要がひっ迫し、Airbnbを利用した住戸の一部外部貸出が話題になっています。管理組合法人ブリリアマーレ有明理事会としては、シェアハウスを含めた専有部の個人貸出を管理上の危機と考え、第五期通常総会において管理規約第12条第4項~7項通称「シェアハウス規定」を追記しました。http://bma33.com/blog/112.html
ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス
こちらのマンションの管理組合理事をされている方のウェブサイトから引用
(※サイトの下部にあるfacebookページの投稿記事に掲載)
先月末、晴海客船ターミナルの多目的ホールで管理組合の第2期通常総会を行いました。
ここでは、2014年7月の設立総会、2015年1月の第1期通常総会についで3回目の総会になります。今回は2つの管理規約改正案を含む全10議案を上程し、全てが原案通り承認されました。特に、今回はairbnbをはじめとする民泊禁止の明示を目的とした規約改正案が主要議題となりましたが、議決権行使者727名のうち726名の賛成と圧倒的多数の賛同により承認されました。
巷では規制緩和による営利目的の民泊合法化が取り沙汰されていますが、少なくとも区分所有者の総意として、当マンションにおいては民泊での使用を容認しないという強い姿勢が示されました。
当マンションでは過去2件ほど民泊サイトへの募集掲載がありましたが、近隣マンションや地元警察、保健所の協力等により、実際の貸出成立前での排除に成功しています。
民泊に対する私個人のスタンスとしては、自身が単独で保有する建物で、法に則って許可を得て行う分には好きに行えば良いと思っていますが、少なくともマンションのような共用部を有する区分所有される建物においては、区分所有者の賛成がない限り禁止すべきと考えています。
我々は今後も「自己利益の為に周囲の住環境を悪化させる方」に対しては、法律で許される最大限度の手段で対抗します。つまり、何が言いたいのかといえば、タワーマンションで民泊をやりたければ一棟買いしてやれということです。
なあに、当マンション程度のタワーならスケルトン(内装工事なし)で170億円程あれば建てられるのですから。http://y314.net/
今後も民泊禁止を管理規定に盛り込むタワーマンションは増える
民泊ホストの立場から見ると、高単価の宿泊料が取れたタワーマンションはとても魅力的なのですが、住民にとっては大きなリスク要因です。この要素を排除する事で、「第三者の出入りが少なく安心・安全な生活が送れるマンション」として物件自体の価値向上が見込めますので、【民泊禁止規定があるか無いか?】で、そもそものマンション価格に差が付くことも充分に考えられます。また、タワーマンション投資をしている投資家にとっても、【民泊規定】は投資案件を選別する上で一つの判断基準にもなりそうですね。
皆さんはいかがお感じでしょうか?